溶接機の買い取り知識:家庭用の溶接機について

溶接機
自宅で本格的なDIYを楽しみたい人には、うってつけの「家庭用溶接機」。金属素材を溶かして接合できるので、扱える素材の幅も広がり、より丈夫で完成度の高いものを製作できる可能性も広がります。
また、上手に使いこなすことができれば、自転車やバイクをメンテナンスするなど、ちょっとした金属物の修理にも使えて便利です。

ここでは、そんな家庭用溶接機について、「先に知っておいて損はない」情報をお届けします。

DIYの幅が広がる!家庭用溶接機

溶接機は、高温の熱を発生させ、その熱で金属を溶かすというものです。
この熱をどうやって発生させているかにより、いくつかのタイプに分かれます。
例えば、「レーザー溶接」は高エネルギー密度のレーザー光を熱源にしており、高精度の局部加熱ができることで、小さな電子部品や自動車などに使われています。
また、「スポット溶接」は圧力を加えながら電流を流すことで、その電気抵抗を利用して熱を発生させます。これらは工業用で、大規模な設備や高額費用が必要になるため、家庭用には向いていません。

家庭用の溶接機でもっとも一般的なものは、やはり「アーク溶接機」です。
アーク放電を利用して熱を発生させ、その熱で金属を溶接するというタイプで、発生する温度は5000度~2万度にもなり、いろいろな金属を溶かすことができます。
また、比較的リーズナブルに購入できるので、家庭用として数多く普及しています。

家庭用でも、溶接機の買取は必ず専門店へ!

家庭用といっても、溶接機は一般の家庭用品とは違って「専門の機械」です。
洋服や書籍のように、一般的な買取店に持ち込んでも、品定めのプロがいるわけではありません。二束三文にもならない可能性がありますので、必ず専門店に持ち込みましょう。
以下では、専門店での高価買取のコツについてご説明します。

▶業者選びがイチバン大事!

洋服や書籍などであれば、ネットオークションを使って個人で販売するのも一般的ですが、溶接機は簡単にはいきません。
重量があり発送に手間がかかることや、専門の機械であるが故に売れた後のトラブルやクレーム処理に不安があること、そしてなかなか売れないうちに値が下がるなど、不便な点も多いです。
ですから、溶接機は専門業者に買い取ってもらうのが最も手軽で速く、高値が期待できる方法と言えるでしょう。

買取業者によっても、できること・できないことがあり、買い取ってくれないケースもありますから、溶接機の買取には、まず業者選びがとても重要です。
一般的な中古買取店ではなく、必ず「工具買取の専門店」を選んだ上で、次のようなポイントに注意し、信頼できる業者に絞っていきましょう。

1つめのポイントは、その専門店の「買取実績数」です。取り扱いの数が多いほど、そのジャンルにおいて知見がたまっていくことになり、正しい相場感に基づいて正しい査定を行ってくれる可能性が高まります。
また、取り扱い数が多いということは、そのジャンルで認められている業者だとも言えますから、ある程度信頼できる業者だと判断することができます。

2つめのポイントは、「ホームページやSNSの更新頻度」です。
オーナーや従業員が、熱意と誠意をもって店を運営しているかどうか、更新頻度から推し量ることができます。

3つめのポイントは、「買取方法」です。
買取方法には「店頭に持ち込む」「宅配便で送る」「自宅に来てもらう=出張買取」の3タイプがあります。溶接機は重量があるため宅配便には向きませんから、店頭での買取か、出張買取のどちらかになります。
出張買取が可能であれば店頭に持ち込む手間も省けるので、そういった基準で選ぶのも良いでしょう。

最後に、自分の売りたいものに近い溶接機が、直近いくらでやりとりされているか?業者の販売サイトや買取サイトをチェックすることも忘れずに。
ある程度の相場感を持っておくことでスムーズな取引を実現させることにも繋がります。
メールやLINEで事前査定することが可能な業者であれば、まずはそこからスタートしてみるのも良いでしょう。

▶高価買取のためのコツ

洋服などの一般的な中古買取と同様に、溶接機を高く買い取ってもらうには、いくつかのポイントがあります。

まず1つめは「一刻も早く売る」ことです。
ファッションが流行遅れになると売れないのと同じように、溶接機や工具なども古くなるほどに値が下がります。
新しいモデルが出るとそれだけでもガクンと下がるため、使わないとなったら少しでも早めに売りに出すことをオススメします。

2つめのポイントは「見た目の状態」です。サビたり、汚れたり、ほこりをかぶっていたり、部品が取れたりしている場合は査定ランクが下がるので、まずはサビや汚れを落として見た目をキレイに整えることが大事です。

3つめのポイントは「問題なく作動するかどうか」です。どこかに破損がないか、異常な作動をしていないかなど、事前に動かしてチェックし、ノズルなど自分でもメンテナンスできる箇所を整えておきましょう。

4つめのポイントは「付属品・説明書などを揃える」ことです。最初に購入した際についていた一揃いのもの、パーツや書類などが全て揃っていると、高価買取に繋がりやすくなります。良い業者が見つかったら、上記4つのポイントを押さえて、少しでも高値がつくようにしましょう。

▶壊れていても、買い取ってもらえるかも!

専門業者の中には、自社で修理する体制を持っているところもあるので、修理できるタイプの破損であれば、買い取りしてくれる可能性があります。
低額の溶接機は修理費用の方が高くついて元が取れない場合があるので難しいですが、価値の高い高額商品であれば、修理費用よりも高く売れる可能性があるため、壊れていても買い取り可能となるのです。

また、壊れている部分が外側だけで、作動においては問題ない場合なども、買い取ってもらえる可能性は高いです。
そして、壊れていて作動しない場合でも、部品を取り出して他のものに使う、といったニーズも存在するので、使える部品によっては値段が付く可能性もあります。

専門性の高い業者であればある程、そういったニーズに応えていることもあり、ジャンク品でも買い取ってくれる可能性が高まります。

しかし、どの程度の破損だと値が付くか、どのパーツが使えると値が付くかなどは、実際に査定しないことには答えを出せないため、査定は必須となります。

▶溶接機を購入&利用する際のポイント!

家庭用溶接機として最もポピュラーな「アーク溶接機」ですが、これにはいくつかの種類があります。
「直流インバーター溶接機」「交流アーク式溶接機」「ノンガス半自動溶接機」「被膜アーク溶接機」「エンジン溶接機」「バッテリー溶接機」など、それぞれに長所・欠点がありますので、特徴をふまえて選ぶようにしましょう。
選び方のポイントとしては、次の3つがあります。

1つめは「電圧タイプ」で、100Vならばどの家庭でも使用可能、200V用のコンセントがあるなら、高い電圧でよりパワフルに、より太い金属に対応できます。

2つめは「直流タイプ/交流タイプ」で、交流ならばどの地域でも使用可能、直流は使用できる地域が限られており、精度の高い溶接ができるだけに交流よりも価格が高いです。

3つめのポイントは「定格使用率」で、「10分間の中で、連続して使うことのできる時間」です。
溶接機は連続使用によりヒートしてしまうため、一定時間以上使えない仕組みになっています。溶接したいものが多ければ、この割合の高いものを選びましょう。
また、使用の際には、感電・やけど・火事・粉塵や有害物質などを防ぐために、正しい装備を身に着け安全に配慮しましょう。

まとめ

家庭用溶接機は一台あると、DIYの可能性が広がり、とても楽しく便利なものです。
しかし夢を見て購入したのはいいけれど、使う機会が殆どなく数年経過・・などのケースもありがちです。

そんな場合は、すぐにでも買取専門店で査定されることをオススメします。
中古市場では、日が経つごとに値段が下がることが一般的であるため、一刻も早く動くことが高価買取に繋がる大切なポイントです。
これまでお伝えした「高価買取のコツ」をふまえて、まずは信頼できる専門業者を探すところから始めましょう。